【高校文学部・中学文学部】第20回全日本学生・ジュニア短歌大会 上位入賞

日本歌人クラブ主催 文化庁・毎日新聞社・東京都教育委員会後援の、第20回全日本学生・ジュニア短歌大会において、以下の部員が入賞しました。10月24日(土)、明治神宮参集殿で表彰式が行われ、表彰及び選者からの選評を頂きました。
【高校生・大学生の部】
■選者賞・堀田季何賞
まだ声を覚えてそうなマスクです顔の形のまま捨てられて 5年I組 三輪 修平
堀田先生の選評:捨てられたマスクが顔の形を保っているところから、まだ声を覚えていそうだと感じ取った発見の歌です。声を通していた物だからこそ、この擬人化には説得力があります。三句の「です」で一度言い切り、根拠に当たる「顔の形のまま」を後に置いた語順がよく効いています。「捨てられて」で止めたことで、持ち主の不在と、マスクの日々が残ります。
■秀作賞
水泳のあとの昏みの教室へ錨のごとき日が差してくる 5年A組 冨田 輝
■奨励賞
サボテンの棘に近づけないからさ砂漠はずっと広がっている 5年G組 近藤 理仁
【小学生・中学生の部】
■選者賞・生沼義朗章
消火栓の消の字が消えている見える傷しか心配されない 2年D組 加藤 俊行
生沼先生の選評:消火栓の「消」の字の塗装が剝がれていたのに気づき、例えば骨折をしてギプスをしていたり、頭を怪我して包帯を巻いていれば周囲は心配してくれるのに、心の傷は外から見えないから誰も気づいてくれないという人間関係の機微に想いを馳せている。上句の具体と下句の心が一首の中で微妙に釣り合っている。
日本歌人クラブは日本最大の歌人の団体で、本コンクールは12600首ほどの応募があり、七月の予選で342首に絞られたうえでの受賞でした。選者賞は全体の中で8人の選者が最も優れていると選ぶ賞にあたります。