2016年度第2回名中説明会 名中探偵団「匣の呪いを解除せよ!」 解答解説

隠れ家の謎 手がかり1

 カタカナらしき言葉が書かれていますが、シセヲミくヒイセワ・・・では訳が分かりません。ここで、同封されていた「真実の矢印」に注目してみましょう。矢印の左に、問題文とよく似た線が書かれていて、さらに問題文と同じ☆マークがありますね。矢印を横にして、問題文の☆マークに合うように重ねて見ましょう。

矢印の方向に読むと、「3カイトショカン」の文字 が浮かんできました。

3階の図書館に行ってみると・・・入り口の左横に、緑と白の箱がありました。これは、本を返却する「返却箱」です。手がかりは、この返却箱の左にありました。 手がかり1 「2階」

隠れ家の謎 手がかり2

美を生み出す部屋への道。匣の中にとらわれた、白き囚人達の群れがいる。
その匣の右上、No13の囚人が見つめる先に、手がかりを残した。

美を生み出す部屋とは、美術室のこと。美術室に行く途中の渡り廊下に、茶色の木のケースがあります。この中を見てみると、デッサンにつかう石膏像が何体も
しまわれています。これが白き囚人達でした。

石膏像をよく見てみると、胸に「No13」というシールが貼ってあるものがあります。この石膏像の視線の先を探すと、ありました。手がかり2 「視聴覚」

隠れ家の謎 三の手がかり

畳の上で、二人の戦士が戦っている。敗者は背中を畳につける。その場所の入り口
近く、水を生み出すオアシスの匣のそばに、手がかりはある。

畳の上で戦うスポーツは、もちろん柔道ですね。背中をつけると負けになります。スポーツセンター内の柔道場に向かうと、その入り口近くにウォータークーラーがありました。これが「水を生み出すオアシスの匣」でした。

ウォータークーラーのコンセントの上に、手がかりがありました。手がかり3「準備室」

パスワードの謎 手がかり1

大きな2つの階段の近く、茶色の三日月を閉じ込めた、 ガラスの匣から右奥
に進み、北極星を探せ。その場所は北斗七星が導くであろう。
北極星の裏に、手がかりは眠る。

大きな2つの階段はエントランスにあります。
そこで右を見ると、茶色のオブジェを納めたガラスケースがあります。

その右奥、掲示板を見てみましょう。明らかに並びのおかしい掲示物があることに気づきまし
たか? この掲示物をつなげると、北斗七星の形になっています。

北斗七星から北極星を探す方法が分からない人でも大丈夫。実は、掲示物の1つを見てみると、北斗七星から北極星を探す方法が書いてありますね。ひしゃくの端の長さの約5倍の長さの位置に、北極星があります。その位置にある掲示物をめくってみると、裏に手がかりが隠されていました。手がかり1「我に」

パスワードの謎 手がかり2

長い文章と、謎の数字。数字の意味は何でしょうか。引き算ではなさそうですね。実はこれは、前の数字が「行」を、後ろの数字が、その行の何番目の字か、を表していました。その位置の字を抜き出して並べてみると、「天をみる大きなつつ」となります。天を見る大きな筒、とは、天体望遠鏡の事ですね。ということは、手がかりは天文台にあるに違いありません。

天文台に行ってみると、上の方に方角が書かれていました。西の方角のつきあたりには空調機があり、そこに手がかりが貼られていました。手がかり2:「カギを」

パスワードの謎 手がかり3

目安箱を設置した江戸幕府の将軍は第何代であったか。 その数を2で割った階に
行き、空中に浮かぶ緑の大地を見渡せる場所に立ち、ORIROの白き匣と赤き匣
を探せ。赤き匣のそばに、手がかりを残した。

目安箱を設置したのは徳川吉宗。第八代将軍ですね。享保の改革を行いました。8÷2=4なので、4階に向かいましょう。
4階に着いたところで、空中に浮かぶ緑の大地の謎を解きましょう。これはルーフテラスのことでした。空中庭園とも呼ばれています。4階で、ルーフテラスが見
渡せるのは西の端です。そこに立って、辺りを見回すと、目立つ白い箱がありました。近づいてみると、隣に小さな赤い箱が。これは避難用の器具で、その名が
「ORIRO」なのでした。

赤い箱の左に、手がかりがありました。手がかり3「さずけよ」

さて、これで手がかりは全部そろいました。

隠れ家の手がかり「2階視聴覚準備室」
パスワードの手がかり「我にカギをさずけよ」

というわけで、2階視聴覚準備室のドアをノックすると、「マスク・ド・N」がいましたね。彼にパスワードを伝えると、謎の図形が書かれたトレーシングペーパーが手渡されました。

「解除の方眼」を解く

さて、いよいよ「解除の方眼」を解きましょう。このままでは何も分かりませんが、
マスク・ド・Nにもらったトレーシングペーパーを重ねて見ると

これは、全て立方体の展開図ですね。では「赤の裏」とは何か。
立方体を組み立てて、赤い文字の裏に来る文字を並べよ、という意味なのでした。
8個ある文字を順に並べてみると

「解除の方眼」の手がかり「出エジプト20:12」

さあ、あと少し。いよいよ「解除の呪文」を調べます。2階視聴覚教室に行くと、そこには聖書が並べられていました。「ある本」とは聖書の事だったのです。聖書の「出エジプト記」の20章12節を開いてみると、呪文がわかりました。

解除の呪文:「あなたの父母を敬え」

この言葉は、モーセの十戒の中の1つです。エジプトで奴隷になっていたイスラエルの民を引き連れ、先祖の地へと長い旅に出たモーセ(海を割るシーンが有名ですね)。
その旅の途中で、神様がモーセに渡されたのが2枚の石の板で、そこに書かれていたのが「十戒」です。十戒とは、人間が守るべき十の事柄の事で、当時、神様から渡された法律のようなものでした。
十戒は「契約の箱」に納められ、大切にされました。有名な映画で、インディ・ジョーンズシリーズの第一作「レイダース/失われたアーク」にも出てきます。(このアークが契約の箱の事です。)
今回の匣の呪いは、この契約の箱にちなんだ物でした。なので解除の呪文が、十戒の1節だったのでした。興味があれば、十戒を全て調べて見るのもいいですね。

さて、みなさんはお父さんやお母さんに感謝をしていますか? 毎日君達のお世話をしてくださっているのに、ついつい当たり前のように感じてしまい、感謝を忘れていないでしょうか。
でも考えて見て下さい。君達が中学受験に挑戦できるのも、すべてお家の人の協力があればこそです。お家の人が誰も何もしてくれなくなったとき、自分で全ての事ができるでしょうか。とても無理ですね。お家の人達は、君達の幸せを願って、協力を惜しまないのです。そんな人達に対して、感謝を忘れずにいましょうね。

春に引き続き、初めて夏にこのような企画をやりました。回を追う事にたくさんの人達に参加していただき、楽しんで頂けたようでこちらも嬉しいです。いつもより時間が長かったので、少し難しめにしましたが、いかがでしたでしょうか。どんなに難しい問題でも、考え続ける事に意味があります。受験勉強も同じ。考え続け
る事で実力がついていきます。練習し続けることで、計算などのスピードが上がって行きます。諦めずにやり続ける事で、合格に近づいていくのです。
準備はかなり大変でしたが、こちらもいい経験をさせて頂けました。今回はご参加有り難うございました。次は入試で合格できますよう、お祈りしています。