6月28日、豊橋市民病院口腔外科嘱託医の山本忠氏をお招きして、講演会を行いました。山本先生は名中・名高で学び、ベトナムの医療支援活動口唇・口蓋裂のある人たちの治療や現地の医師の教育を続けた功績が評価され、ベトナム政府から児童保護育成勲章を受けられました。 山本先生は95年から毎年ベトナムに赴き、ほかの医師と共に1000人以上の患者の手術をし、手術には現地の医師も立ち会わせるなど、人材育成にも力を入れてきました。日本では幼少時に手当てすれば、日常生活に影響のない程度まで治療できるのに、東南アジアなどの発展途上国では医師や設備の不足などから、治療を受けられないでいる人が多いそうです。先生は、無料で治療するほか、手術施設の建設や医療器具の整備も支援してきた。 山本さんは「就職などで差別を受ける患者は多く、手術をすると家族も泣いて喜んでくれる」と医師としての充実感をお話くださいました。
一方で「治療を受けられないでいる人はまだたくさんいる。現地の治療態勢が整うまで、スタッフの育成や設備の充実など、やるべきことは多い」と、課題の克服に向けて意欲を語ってくださいました。先生のこうした活動の根底には、常に「敬神愛人」の精神があることを、先生の経験を通して訴えていただけました。