第2回名古屋中学校説明会「名中探偵団」を行いました

8月27日(月)に今年度第2回目となる名古屋中学校説明会「名中探偵団」を行いました。朝から気温もぐんぐん上がり、かなり暑い中での開催となりましたが、参加された皆さん楽しんでいただけたでしょうか?名中探偵団では「謎解きがかなり難しい!」といった声も多かったですが、無事に全問クリアできたでしょうか?以下に、名中探偵団の解答解説を掲載しますので、もう一度確認をしておいてください。本日は、多くの方に参加いただき本当にありがとうございました。次回は、11月3日の名中オープンキャンパスとなります。また皆さまにお会いできることを楽しみにしています!

2018年第二回名中説明会
名中探偵団「ナガタとオーイシの名中事件簿2 ジャコメッティの暗号」解答解説

冊子1

謎1:古からの知恵が集められた「館」に入り、Kの下から三段目、ひらがなに直し先頭を読め。

「古からの知恵」とは本の事。学校で本が集められている所と言えば、もちろん図書館です。図書館に入って、正面のKの棚の下から三段目を見ると、6冊の本が並んでいます。その題をひらがなに直して、先頭の文字を順に読むと
と、く、ち、よ、う、は
です。冊子1の解答らんのマスの大きさに合わせて、「よ」を小さくします。

冊子1のパスワード(前半)

「とくちょうは」

謎2:一つ後を読め:「2おあねすをそきA」へ行き、黒板を見よ。順番につなげて読め。「一つ後」とは、次の文字の事。数字だと、「1」なら「2」、「5」なら「6」です。ひらがなだと、「あ」なら「い」、「ふ」なら「へ」です。この法則で「」内の文字を変換すると、「3かいせんたくB」。3階選択B教室の事ですね。そこへ行って、黒板をみると、写真のようなマス目が書かれていました。これは50音を表しています。マスの中に書かれた順番通りに読むと、「ほそいからだ」(6の数字に゛が付いていましたね。たに゛で「だ」です。)

これが答えでした。

冊子1のパスワード(後半)
ほそいからだ
これで、パスワードが全て分かりました。合わせてみると「とくちょうは ほそいからだ」となります。
冊子1のパスワード  とくちょうは ほそいからだ
ジャコメッティの彫刻の特徴は、極限まで細長くされた体です。このパスワードは、ジャコメッティの彫刻を表していました。

冊子2
謎3:ある動物の示す言葉に耳を傾けよ。その動物は、1階 階段横 ケースの中の
緑の五・七・五の中に示されている。
動物の示す文字をすべて並べれば、パスワードが示される。

「五・七・五」とはもちろん俳句の事。1階エントランスの右の階段横にケースがあり、その中に俳句が書かれています。緑の用紙に書かれた俳句をみると、「さらはれる ために亀の子 波を待つ」そう。動物とは亀の事でした(ちなみにこの句は、本校の文学部が俳句甲子園で全国優勝したときの句です)。アイテム1で、亀の示す文字をつなげて読むと
「あるくおとこ」これが答えでした。

冊子2のパスワード
「あるくおとこ」
パスワードの由来は、ジャコメッティの代表的な彫刻の題名「歩く男」です。

冊子3
謎4:2階の地図。5人の青き人影あり。1番左の人影が示す場所の近く、箱の中で苦しむ白き大男の視線の先に パスワードがある。

地図とは校内案内図のこと。2階の部分を見ると、トイレのところが青い人型のマークで表されています。これが青き人影です。5つのマークのうち一番左のマークは、美術室の前のトイレです。この辺りを探すと、ガラス戸の棚があり、中には石膏の像が何体かしまわれています。絵が飾られています。この中の、苦しんでいるような顔の石膏像が見つめる先に、パスワードが隠されていました。

冊子3のパスワード「終わりなきパリ」

パスワードの由来は、ジャコメッティの死後に発売された版画集の題名です。

冊子4
謎5:
(9/8-0.375)÷6/5-(2×0.25-1/3)
を計算し、分子から分母を引き、十の位と一の位を足せ。
その階のエレベータ出口、左の掲示板。『最強の美少女』が見つめる箱の横に、アイテム3の手がかりがある。
式を計算すると、答えは11/24です。分子から分母を引くと13。十の位と一の位を足せば4です。

4階のエレベータ左の掲示板を見ると、美術展のポスターが貼ってあります。「ビュールレ・コレクション」というポスターに注目すると、「絵画史上 最強の美少女」と書かれています。(ちなみに、このポスター自体は校内の至る所に貼られていますので、きちんと謎を解かないと間違えます。)
この少女の視線の先には、生徒会が設置している「目安箱」があります。アイテム3の手がかりは、この箱の横にありました。

アイテム3の手がかり
3と5,五と八を重ね、文字を読め
それがアイテム2を解く手がかりとなる

ここでアイテム3を見てみましょう。たくさん引かれた線の端に、数字が書いてありますね。この数字の、横は3と5、縦は五と八を重ねるように折ってみましょう。真ん中の人型の図が、細長くなりました。これがジャコメッティの彫刻の特徴を表しています。
さて、折り曲げたアイテム3を見ると、言葉が浮かび上がっていますね。
「緑 封筒の絵を見よ 窓が手がかり」
朝、受付で資料の入った封筒をもらったと思います。その封筒の表に描かれている絵を見ましょう。チャペルの絵ですね。ここでアイテム2を見てみます。
アイテム2の図は、チャペルの窓を表していました。チャペルの窓は補強されていて、×、≡の形の柱、そして植物(ツタ)で隠されている部分があります。それ以外の部分の文字を順番に読むと「しとげんこうろく20の35『 』の中」
これは、聖書の使徒言行録20章35節を表しています。聖書のその箇所を開いてみると、文章の中に『 』でくくられた部分がありますね。これが最後のパスワードでした。

最後のパスワード:「受けるよりは与える方が幸いである」

この言葉は、イエス・キリストが教えてくれた言葉です。キリスト教の根本は「愛」ですが、何でも欲しがったりもらったりするよりも、愛を持って人に与えることが幸福な事なのだ、という意味です。このことは、キリスト教に限らず、日々の生活の中でも大切なことですね。君たちのお父さんやお母さんもそうですが、君たちから何ももらわくても毎日のご飯を作ってくれたり、洗濯をしたきれいな服を用意してくれたりと、様々なものを与えてくれているでしょう。それは与える人たちにとっても幸福な事なのです。なぜならそこに愛があるからなのです。君たちも、与えてくれる人には十分な感謝を忘れずに、そして他人に惜しまずに与えられる人になれるといいですね。

名中探検隊も4年目。昨年に引き続き、ストーリー仕立てで行いました。毎年たくさんの人達に参加していただき、楽しんでいただいています。今年は芸術の方向で作ってみました。受験勉強もそうですが、決まった問題を解くだけでなく、初めて見るような問題、すぐに答えが思い浮かばない問題に対して、どう考えていくか。問題文からどうヒントを見抜くか、と言う力が大切になります。諦めずに考え続ければ、必ず合格に近づいていきます。是非頑張って下さい。
今回も準備はかなり大変でしたが、こちらもいい経験をさせて頂けました。今回はご参加有り難うございました。次は入試で合格できますよう、お祈りしています。